今回は、材料系エンジニアって意外と良い職業 について書きたいと思います。
現在、ソフトウェアエンジニアの需要と給料がものすごく上がっています。
そのため、私が大学で材料工学を専攻したことや、職業で材料系エンジニアになったことを後悔しています。
このことを友人に話したところ、材料系エンジニアの仕事を深掘りしていけば、新しい価値あることを提供できるのでは?と言われ、今回、材料系エンジニアという仕事を突き詰めて考えてみました。
材料系エンジニアに限らず、どのようにキャリア戦略を作っていこうか悩まれている方には参考になる内容かと思います。
状況
みなさんは、職業「エンジニア」って聞くと何をイメージしますでしょうか?
最近ですとソフトウェアエンジニアが一番イメージ湧くのではないでしょうか?
パソコンでプログラミングして、スマホアプリとかWebサービスとか作る人です。
最近は、ソフトウェアエンジニアが足りないと言われており、ソフトウェアエンジニアの給料もだんだんと上がってきています。
特に、GAFAと言われるテックジャイアントが、高額な給料でソフトウェアエンジニアを採用するので、ソフトウェアエンジニアは人気の職業になっています。
一方で、私は材料系のエンジニアです。
大学で材料工学を学び、材料系エンジニアとして、製造業の会社で材料の研究開発をおこなっております。
私の所属する材料系の部署(チーム)は、数年前には新入社員や中途入社する人が多くいましたが、徐々に我々の部署の採用人数は少なくなりました。
材料系のエンジニアの採用人数は絞る一方で、IT部門は年々大量のソフトウェアエンジニアを採用しています。
材料系エンジニアの未来がものすごく暗くなってきていると感じています。
課題
ではどうやって材料系エンジニアは生き残っていくのか?
そんなことを日々考えるようになりました。
このまま材料系エンジニアとしてやっていけるのか?
給料を上げていくことはできるのか?
めちゃくちゃ不安になり、めちゃ苦考えました。
対策(掛け合わせで市場価値を上げる)
対策として考えた方向性は2つです。
1、材料系エンジニアとして大きな実績を出す
材料系のエンジニアは、他分野からの転職ハードルが高いため、競争があまり激しくありません。
材料系エンジニアの中で、突出した実績を出して、市場価値を上げる方法があります。
材料領域の最近ホットなトピックは、CO2削減、カーボンニュートラルです。
このトレンドの中で、環境に良い材料開発で大きな実績を出せれば、材料系エンジニアとして市場価値を高めていけそうです。
2、材料 x 〇〇で希少な人材になる
材料工学の知識と経験を持ちつつ、他分野の知識と経験を身につけて、希少価値のある人材になり市場価値を上げる方法です。
最近流行りの考え方である、〇〇 x △△ で希少な人材になるという考え方です。
私はこっちの道に進んだ方が、ライバルと競争が少なく、戦略的に正しいと考えました。
ということで、「2、材料 x 〇〇で希少な人材になる」について深掘りして考えました。
材料系エンジニアは何ができる?
材料系のエンジニアは何ができるのか書き出してみます。
ちなみに私の専門性は有機材料(プラスチック)です。
材料系(有機材料)エンジニア
・新材料開発(材料の配合調整)
・(強度や劣化を考慮した)部品設計
・金型設計
・量産成形
・塗料選定、塗装
・部品評価
・3Dプリンター成形
こうやって書き出してみると、ハードウェア(筐体)については、材料開発から製品作製まで、何でもできるんだと気が付きました。
ここは大きな強みになりそうです。
材料は全ての製品に使われている(製品は全て材料から構成されている)ため、製造業のどの領域(自動車、家電、家具など)でも仕事はできると思いました。
(製造業で未来が明るい領域はそれほど多くはないと考えていますが)
〇〇はどうする?
私の場合、〇〇はIoTデバイス開発能力 が良さそうです。
趣味で、IoTデバイスやWebサービス、スマホアプリを作っております。
コツコツと楽しくて続けてきたIoTデバイス開発能力が活かせる気がします。
もちろん、仕事としてIoTデバイス開発をしている人には敵わないところが多いと思いますが、議論できるぐらいは知識と経験があると思います。
材料 x IoTデバイス開発能力 の希少性が発揮できる領域は?
材料 x IoTデバイス開発能力の希少性を活かしたキャリア戦略は以下のように考えました。
材料系エンジニアの(ほとんど)いない、IoTデバイス(ロボット)を手掛ける会社が狙い目です。
ロボットやIoTデバイスを手掛ける会社で、IoTデバイスを理解しながら、材料工学の経験を活かした、ロボットの筐体設計・生産のポジションが私の希少性を最も発揮できると考えました。
まとめ
まとめると以下になります。
A. 材料系エンジニアの私がとる戦略は、「材料 x 〇〇で希少な人材になる」
B. 私の取るキャリア戦略は「材料 x IoTデバイス」で希少な人材になる
C. 材料系エンジニアのいないロボットやIoTデバイス開発会社で製品筐体の設計・生産責任者になる
最後に
私のように、材料系エンジニアが、独学でIoTデバイス(電気系、ソフトウェア系)の知識を身に付けることはそこまで難しくないと考えます。
(教育用マイコンArduino, RaspberryPiでIoTデバイスの知識は身に付けられました)
しかし、電気系、ソフトウェア系エンジニアが、材料工学を独学で学ぶのは難しいのではないでしょうか?
製品の強度設計や、劣化保証などの考え方は仕事でやってこそ身につくものだと思います。
そのため、私が職業として後悔している材料系エンジニアは、深掘りをしていくと、取るべき戦略によっては「材料系エンジニアって意外と良い職業」ということが明らかになりました。
大学時代に情報工学を学びソフトウェアエンジニアになれば良かったなと、悔やんでいる私のようなエンジニアは多くいると思います。
(少なくとも私の周りには後悔している材料系のエンジニアが大量にいます)
しかし、自分の職業を深掘りして、自分にできることを整理し、他の専門性〇〇を掛け合わせると、自分の仕事(やっていること)に希少価値が発揮できる領域が見えてくるかと思います。
みなさんも是非一度、自分の仕事の深掘りと、掛け合わせる専門性〇〇を考え、自分の希少性を発揮できる方向性を考えてみてはいかがでしょうか?