今回は、ゴム材料接着方法（接着剤・熱・プライマー） についてまとめました。
ゴム材料 接着方法
ゴム材料の接着方法は主に2つあります。
- 加硫接着
- 後接着
ゴム加硫と同時に接着する「加硫接着方法」については別記事にまとめております。
後接着方法とは
前回の記事で、ゴムの代表的な接着方法の「加硫接着」についてまとめました。
しかし、ゴムの接着方法は加硫接着だけではありません。
ゴムを加硫した後に接着をする「後接着方法」があります。
この後接着とは、加硫したゴムを接着剤で接着する工程のことを言います。
何らからの理由で、加硫接着ができない場合、この後接着が行われます。
（ゴムが複数の部品と接着しないといけない場合、加硫接着は1回しかできないため、後接着が行われます）
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ゴムと樹脂 後接着方法
以下にゴムと樹脂の後接着方法を図で表しました。
大きく分けると2つの工程に分かれます。
- ゴム加硫・前処理
- 樹脂成形・接着
ゴム加硫・前処理
ゴム加硫・前処理の流れは、以下5工程に分けられます。
- ゴム加硫成形
- ブラスト
- 脱脂
- 接着剤塗布
- 金型内に配置
フローチャートで示すと以下になります。
ゴム加硫成形
まずは未加硫ゴムを温度と圧力により加硫させます。
ブラスト
ゴム表面に（サンド）ブラストをします。
ゴム表面に微小な凹凸をつけることで、接着する樹脂との接着面積を増やし、その結果接着強度を向上させることができます。
（ゴムは金属に比べて強度に劣るため、ブラスト処理によりゴムを削り過ぎてしまう懸念があるためブラスト処理を行わないケースがあります）
脱脂
ゴム表面についた油を取り除きます。
A.ゴム加硫成形において、金型の摺動性・錆防止に使用されている潤滑油がゴムに付着している可能性があります。
ゴムに油が付着していると次工程の接着剤を弾いてしまうため、脱脂処理が必要です。
接着剤塗布
（ブラスト処理した）ゴム面に接着剤を塗布します。
接着剤の種類によっては、数種類の接着剤が使われます。
その場合以下のように乾燥工程を挟みます。
接着剤A塗布 → 乾燥 → 接着剤B塗布
金型内に配置
接着剤を塗布したゴムを樹脂金型内に配置します。
これでゴム側の工程は終了です。
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樹脂成形・接着
樹脂成形・接着の流れは、以下2工程に分けられます。
- 樹脂射出成形
- ゴム/樹脂接着
フローチャートで示すと以下になります。
樹脂射出成形
ゴムをセットした金型内に溶融した樹脂を流し込みます。
ここの成形工程では、射出成形以外にも、押出し成形など部品形状にあった成形方法が選択されます。
ゴム/樹脂接着
樹脂が冷却して固化したのち成形品を金型から取り出します。
これでゴムと樹脂が接着されました。
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最後に
今回は、ゴム材料接着方法（接着剤・熱・プライマー利用） についてまとめました。
今回書いたように、後接着工程の流れがフローチャートで書かれているものがなかったため、皆様にわかりやすいように図でまとめてみました。
ゴムや樹脂材料でお困りなことがありましたら気軽にコメントいただければ、分かる範囲でご回答させていただきます。
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