【図解】めっき電解処理の原理

【図解】めっき電解処理の原理 樹脂 ゴム 材料
【図解】めっき電解処理の原理

今回は、 【図解】めっき電解処理の原理 について書きたいと思います。

めっきとは

めっきとは、金属や非金属などの固体表面に金属膜を作る技術の総称です。

英語では、「Plating」と呼ばれます。

めっきの目的は、装飾するため、防錆のため、機能性付与するための3つです。

めっきの目的_装飾防錆機能
めっきの目的_装飾防錆機能

めっき化 原理

めっきの原理は以下のようになっております。

  1. 金属塩を溶かした水溶液を準備
  2. 水溶液内に純金属と部品を投入
  3. 純金属と部品間で酸化還元反応
  4. 製品表面に金属膜付与

金属塩を溶かした水溶液を準備

まずは前準備として、水槽に金属炎を溶かした水溶液を準備します。

水溶液の濃度は、基材(ABS樹脂や金属)の仕様によって調整されます。

めっき手法_金属塩の水溶液準備

水溶液内に純金属と部品を投入

準備した金属塩水溶液内に、部品と純金属を投入します。

部品と金属には電極を繋いでおき、電気を流せるようにします。

めっき手法_純金属と部品を投入

純金属と部品間で酸化還元反応

純金属側をプラスの電極、部品側をマイナスの電極に繋ぎ、電気を流します。

これにより、酸化還元反応が起こり、純金属側から部品側へ移動しためっきが部品表面に付着して、めっき化されます。

めっき手法_酸化還元反応

製品表面に金属膜付与

酸化還元反応が十分時間なされた後、水溶液から部品を取り出して、めっき化の1工程が終了です。

めっき手法_金属膜付与

※めっきは数層で構成されているため、製品のめっき化が完了するまでは、同様の作業が何回も繰り返されます。

めっき 種類一覧

めっきは、装飾・防錆・機能性付与の3つの役割があります。

めっきの目的に合わせて、めっき手法は、湿式・乾式など様々な方法があります。

めっきの種類一覧について、別記事でまとめております。

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めっき 層構成

めっきは、部品表面から見るとめっき層は1層に見えますが、めっきの断面を見ると複数の層によって構成されています。

めっきの層は、銅めっき層、ニッケルめっき層、クロムめっき層などがあり、それぞれの特徴があります。

めっきの層構成については別記事でまとめております。

めっき 密着メカニズム

めっきを樹脂材料表面に密着させるために、樹脂材料表面への化学処理を行います。

この化学処理を行うことで、めっきを樹脂材料へのアンカー効果、及び化学反応でくっつけることができます。

めっき密着メカニズムの詳細については別記事にまとめております。

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めっき化 課題

めっき化には、めっき膜厚のばらつき の課題があります。

めっき化は、電極と部品の距離がめっき膜厚に大きな影響を与えます。

しかし、めっき化工程は、大量生産向けに製造ラインが作られていることもあり、電極と部品の距離を厳密に管理することが難しいです。

めっき化の課題については別記事にまとめております。

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最後に

今回は、【図解】めっき電解処理の原理 について書いてみました。

主に樹脂やゴム材料、材料リサイクルに関してわかりやすくまとめておりますので、皆さんのご参考になれば幸いです。

ゴムや樹脂材料でお困りなことがありましたら気軽にコメントいただければ、分かる範囲でご回答させていただきます。

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