今回は、 めっきの種類一覧(特徴、用途、色等) について書きたいと思います。
めっきとは
めっきとは、金属や非金属などの固体表面に金属の膜を作る技術の総称です。
英語では、「Plating」と呼ばれます。
めっきの目的は、装飾するため、防錆のため、機能性付与するための3つです。

装飾
見た目を美しくするためにめっきが使われます。
自動車のメーカーエンブレムや、デジタル機器などの外装部品に対して多く使われています。
装飾向けめっきには「クロム」が使われることが多いです。
防錆
金属材料が水と水素により酸化(錆生成)から保護することを目的に、基材の金属材料にめっきでコーティングする用途で使われます。
雨水が侵入する可能性のある建築資材や機械部品などに対して多く使われます。
防錆向けめっきには「亜鉛」が使われることが多いです。
機能
電気的特性、機械的特性、物理的特性、化学的特性、光学特性、熱的特性を付与することを目的としてめっきが使われます。
パソコンやスマホなどの電子部品に対して多く使われます。
機能性向けめっきには、「ニッケル」が使われることが多いです。
めっき 種類一覧
めっきの種類についてまとめたものが以下になります。

めっき手法は「湿式」と「乾式」の2つの方法があります。
生産性やコストの関係から大量生産に向いている「湿式」が世の中で広く使われています。
乾式は、主に装飾向けや機能性向けに使われます。
蒸着は、めっきとは別物に感じられると思いますが、蒸着は乾式のめっきと言われます。
めっき化 原理
めっき化は、純金属と部品間での酸化還元反応によって行われます。
この反応により、純金属が部品表面へ移動し、部品表面にめっき化することができます。
めっきか工程は、4つのプロセスに分かれており、詳細の内容については別の記事にまとめております。
めっき 密着メカニズム
めっきを樹脂材料表面に密着させるために、樹脂材料表面への化学処理を行います。
この化学処理を行うことで、めっきを樹脂材料へのアンカー効果、及び化学反応でくっつけることができます。
めっき密着メカニズムの詳細については別記事にまとめております。
めっき 層構成
めっきは、部品表面から見るとめっき層は1層に見えますが、めっきの断面を見ると複数の層によって構成されています。
めっきの層は、銅めっき層、ニッケルめっき層、クロムめっき層などがあり、それぞれの特徴があります。
めっきの層構成については別記事でまとめております。
めっき化 課題
めっき化には、めっき膜厚のばらつき の課題があります。
めっき化は、電極と部品の距離がめっき膜厚に大きな影響を与えます。
しかし、めっき化工程は、大量生産向けに製造ラインが作られていることもあり、電極と部品の距離を厳密に管理することが難しいです。
めっき化の課題については別記事にまとめております。
最後に
今回は、 めっきの種類一覧(特徴、用途、色等) について書いてみました。
主に樹脂やゴム材料、材料リサイクルに関してわかりやすくまとめておりますので、皆さんのご参考になれば幸いです。
ゴムや樹脂材料でお困りなことがありましたら気軽にコメントいただければ、分かる範囲でご回答させていただきます。