今回は、銅が作られるまで 精錬・加工の流れについてまとめました。
銅のリサイクルに関しては別の記事にまとめておりますのでご参考ください。
銅が作られるまで
銅が作られるまでのフローチャートは以下になります。

採掘する鉱山は以下2つあります。
- 酸化鉱
- 硫化鉱
鉱山から鉱石を採掘し、鉱石の精錬を行い電気銅を作り、電気銅を加工して銅製品を作ります。

酸化鉱石
銅原料10%は酸化鉱山から採掘されます。
酸化鉱石から電気銅が作られる精錬の工程は以下になります。
- 鉱山採掘
- リーチング
- 溶媒抽出
- 電気分解

鉱山採掘
鉱山から酸化鉱原料となる鉱石の採掘を行います。
採掘方法は以下2つあります。
- 露天掘り
- 坑道堀り
リーチング
鉱山から採掘した鉱石をリーチングパッドに積みます。
その後、功績に弱酸性の水溶液を散布し、銅分の析出した液体を取り出します。
溶媒抽出
リーチングより銅分が析出した液体から、有機溶媒を使って銅イオンを抽出します。
電気分解
取り出した銅イオンを電気分解し、銅地金を作成します。
この電気分解後、銅分99.9%以上になります。
■化学系エンジニア おすすめ転職サイト3選
硫化鉱石
銅原料10%は酸化鉱山から採掘されます。
酸化鉱石から電気銅が作られる精錬の工程は以下になります。
- 鉱山採掘
- 選鉱物
- 自溶炉
- 転炉
- 精製炉
- アノード鋳造
- 電解

鉱山採掘
鉱山から酸化鉱原料となる鉱石の採掘を行います。
採掘方法は以下2つあります。
- 露天掘り
- 坑道堀り
選鉱物
鉱石から銅分の多いものを選んで次工程に回します。
ここでの選別をしっかり行うことで、少量の鉱石から多くの銅成分を抽出することができます。
ここでは銅成分25%程度です。
自溶炉
鉱石が酸化する酸化熱を使って、銅を溶解し、銅マットを作成します。
ここでは、銅成分が50%程度になります。
転炉
自溶炉で生成した銅マットをさらに酸化させることで、粗銅を生成します。
ここでは、銅成分が95%程度になります。
精製炉
還元剤を用いて酸素の除去を行います。
還元材にはブタンガスが用いられます。
ここでは、銅成分が99%以上になります。
アノード鋳造
精製炉で生成した銅をアノード鋳造します。
アノードとは、電流が流れ込む電極のことを指します。
電解
最後に、アノード鋳造した銅を、硫酸銅溶液中で溶出させ、カソードに電着させます。
電解後、銅分99.9%以上になります。
■化学系エンジニア おすすめ転職サイト3選
加工
電気銅から銅製品までの加工工程は以下になります。
- 溶解
- 鋳造
- 加工
- 製品

溶解
電気銅を溶解し、製品用途や製品物性に合わせて添加剤(スズ・亜鉛など)を加えて成分配合を行います。
鋳造
添加剤が加えられた銅を鋳造します。
加工
製品用途に合わせた、押出し・圧延・引抜き・鍛造などの加工を行い、線・板・管等を成形します。
銅の加工方法詳細については、別の記事にまとめております。
最後に
今回は、銅が作られるまで 精錬・加工の流れについて まとめました。
銅だけではなくその他材料に関しても多数まとめておりますのでご参考ください。
■化学系エンジニア おすすめ転職サイト3選